ケーブルメーカーで作られたケーブルはリールに巻かれて流通しますがリールから切り出すと少しクセが付いた状態にあります。これをさらにTPSQへ加工していくと一段と芯線への応力の偏りが加わることになります。
ケーブルに撚りをかけてTPSQの構造になった組み立て工程の中で大電流パルスを流してアンペール力により芯線間のストレスを低減できるようにコンディショニングを実施しております。これは劣化要素を含むエージングという考えではなく、慣らし動作の考えであり、ケーブルの劣化を招くようなエネルギーを加えるわけではありません。電流は使用中と同じで極で反対方向に流しますので、アンペール力は斥力で働きます。

 

コンディショニングを行うために専用の装置を開発しました。使用するパルスはStar-Quadケーブル単位でkAクラスの短パルス電流を複数回加えます。コンディショニング処理中のパルスは電流波形をモニターして確認しています。